最狂 超プロレスファン烈伝

徳光康之の代表作

私はプロレスにそれほど興味はないのですが、プロレス好きの人の話(*)を聞くのは好きです。
プロレスというリング内外を問わずエンターテイメントに徹したショー及びそのファン等取り巻く環境も含めた一連の状況に心惹かれるからです。
プロレスファンの方々は、どこまでが真実でどこまでがショーなのか、その瀬戸際を彷徨うような独特の楽しみ方をしているように思えます。

そんな中出会った本書の1巻は、プロレスファンの姿をかなり誇張しつつも作者のプロレス愛が感じられる良作という印象でした。
ただ、いかんせん入手が困難なこともあり、2巻以降を読まないまま数年が過ぎました。
今般、本作品を含めた徳光康之作品が電子書籍化されるというニュースを知り、早速現時点の最新刊である4.5巻まで読了しました。
正直驚きました。
3巻の後半あたりから、徐々に怪しげな雰囲気を醸し出していましたが、4巻での物語世界の破壊と創造、そして4.5巻における帰還(自分でもよくわからない表現ですが、実際読んでみるとそのような印象です。)の流れは、他の漫画で見たことのない凄まじさを感じました。
スケッチのような描線や、別の漫画のリミックスのような仕様等、評価が分かれる作品とは思いますが、作者のプロレスファンとしての放浪を作品としてまとめたような内容は、個人的には印象深く、買ってよかったと思っております。

くりぃむしちゅーの有田が話す数々の昭和プロレスエピソード等